ルールブック 1.0
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ゲーム概要
- プレイ人数:5 ~ 10 人
- プレイ時間:30 ~ 45 分
- 対象年齢:10 歳以上
目次
1. ストーリー
「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」創世記 11:4 新共同訳
プレイヤーたちは協力してバベルの塔の建設を目指します。しかし、その中には塔の完成を阻止しようとする「神の使い」と「狂信者」が潜んでいます。建築家チームは塔を完成させることができるのか、それとも妨害者たちによって阻止されてしまうのか。戦略と心理戦が鍵を握るゲームです。
2. 内容物
- マニュアル QR コードカード:1 枚
- 基礎カード(3×3 のマス目が描かれたカード):1 枚
- 資材ブロック(10×10×10 mm の立方体ブロック):25 個
- 親方トークン(黒色チップ):1 個
- 建築家トークン(茶色チップ):4 個
- 設計書カード(塔の完成条件が書かれたカード):12 枚
- 事前に準備されたカード:9 枚
- プレイヤーが自由に追加できるカード(白紙のカード):3 枚
- 指示書カード(建築の指示が書かれたカード):39 枚
- 1 ブロック建設カード:18 枚(6 枚 ×3 セット)
- 2 ブロック建設カード:12 枚
- 3 ブロック建設カード:9 枚
- 特殊カード:27 枚
- 雷カード:5 枚
- 嵐カード:5 枚
- 神罰カード:4 枚
- 封印カード:9 枚
- 審議カード:4 枚
- 役職カード(プレイヤーの役職が書かれたカード):10 枚
- 神の使い:1 枚
- 建築家:9 枚
3. カードの見方
- 基礎カード:裏面黄色
- 塔を建築するフィールドです。
- ゲーム中、常に表向きで場に公開します。
- 建築フェーズで指示書カードの効果を利用した場合、基礎カードの該当する場所に資材ブロックを積み上げます。
- 設計書カード:裏面黄色
- 塔の完成条件を示すカードです。
- 各マス目に書かれた数字以上の資材ブロックを積み上げることが条件です。
- 下図の例では、C1 に3つ、B2 に8つ、A3 に3つ以上の資材ブロックを積み上げることを目指します。
- 指示書カード:裏面黒色
- 建設フェーズで資材ブロックを配置可能な場所と個数を示すカードです。
- 配置可能な場所が複数ある場合は、どれか1つを選ぶ必要があります。
- マス目に書かれた数字の分だけ資材ブロックを配置できます。
- 下図の例で建築可能な資材ブロックの配置可能な場所と個数は次の通りです。
- 1 ブロック建設カード
- 配置可能な場所:A1 または A2 または A3
- 配置可能な個数:1個
- 2 ブロック建設カード
- 配置可能な場所:A1 または A2
- 配置可能な個数:2個
- 3 ブロック建設カード
- 配置可能な場所:A1
- 配置可能な個数:3個
- 特殊カード:裏面黒色
- 特殊な効果のあるカードです。
- カードに書かれた指示に従ってプレーします。
- 詳細は各フェーズの説明を確認してください。
- 役職カード:裏面白色
- 役職を示すカードです。
- 神罰カードを引いた建築家は狂信者となり、神の使いの仲間になることに注意してください。
4. ゲームの準備
プレイヤー人数に応じた役職一覧
プレイヤー数 | 神の使い | 建築家 | (狂信者) |
---|---|---|---|
5 | 1 | 4 | (1) |
6 | 1 | 5 | (2) |
7 | 1 | 6 | (2) |
8 | 1 | 7 | (3) |
9 | 1 | 8 | (3) |
10 | 1 | 9 | (4) |
※役割カードとしての狂信者カードはありません。
プレイヤー人数に応じた特殊カード一覧
プレイヤー数 | 神罰カード | 封印カード |
---|---|---|
5 | 1 | 3 |
6 | 2 | 5 |
7 | 2 | 5 |
8 | 3 | 7 |
9 | 3 | 7 |
10 | 4 | 9 |
※その他の特殊カード(雷カード、嵐カード、審議カード)はプレイヤー人数によらず全て利用します。
ゲームの準備手順
- 役職カードの準備
「プレイヤー人数に応じた役職一覧」に従い、役職カードを取り分け、よくシャッフルして各プレイヤーに 1 枚ずつ配ります。役職カードは自分だけが確認します。 - 特殊カードの準備
「プレイヤー人数に応じた特殊カード一覧」に従い、神罰カード、封印カードを取り分けます。 - 場の準備
- 基礎カードを場の中央に表向きで置きます。
- 設計書カードをよくシャッフルし、1 枚を場に表向きで置きます。
- 山札の作成
- 神罰カードを除く指示書カードと特殊カード(雷カード、嵐カードなど)をよくシャッフルし、山札とします。
- プレイヤー人数 × 3 - 1 枚のカードを山札から取り出し、神罰カード 1 枚を加えてシャッフルします。これを各プレイヤーに 3 枚ずつ配ります(初期手札)。
- プレイヤーが 6 人以上の場合、プレイヤー人数 × 2 枚のカードを山札から取り出し、残りの神罰カードと合わせてシャッフルし、山札の上に戻します。
- 親方の決定
初回の親方をランダムに決め、親方トークンを渡します。
初期配置の例(5人プレイ時)
※クリック(タップ)で拡大できます。拡大後は右上のバツ「✕」マークで閉じられます。
×
5. ラウンドの流れ
1. 建築家選定フェーズ
- 親方は建築家を任命します。プレイヤー人数が 6 人以下の場合は 3 名、7 人以上の場合は 4 名を任命します。
- 任命されたプレイヤーには建築家トークンを配布します。
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×
2. 建築フェーズ
- カードの選択
- 任命された建築家は手札からプレイするカード 1 枚と捨てるカード 1 枚を選びます。
- プレイするカードは裏向きで親方に渡します(親方はこの時点でカードを見てはいけません)。
- 捨てるカードは裏向きで場に捨てます。この時点では、誰がどのカードを捨てたか分かるようにしておきます(混ぜないこと)。
- 親方のアクション
- 親方は受け取ったカードをシャッフルし、中身を確認します。
- 受け取ったカードに嵐カードが含まれていた場合、そのカードを直ちに公開し、効果を適用します。この場合、このフェーズに建築は行えなくなります。(つまり、場に出た指示書カードは無駄になります。)
- 親方は残りのカードから 1 枚を選び、自分の手札のカード 1 枚と入れ替えます。交換したカードは裏向きで場に捨てます。
- カードの公開と効果の適用
- 残ったカードを 1 枚ずつ公開し、効果を適用します。公開する順番は親方が決めます。
- カード効果は以下の通りです:
- 指示書カード:指示に従い、基礎カード上にブロックを積みます。
- 雷カード:塔の最も高い部分からブロックを 2 つ取り除きます。同じ高さの塔が複数ある場合、親方が任意に 1 つの塔を選びブロックを 2 つ取り除きます。
- 審議カード:親方は建築フェーズに参加した建築家 1 人を指名し、そのプレイヤーの捨てたカードを公開させます。
補足:カードの選択
※クリック(タップ)で拡大できます。拡大後は右上のバツ「✕」マークで閉じられます。
×
補足:親方のアクションとカード効果の適用
※クリック(タップ)で拡大できます。拡大後は右上のバツ「✕」マークで閉じられます。
×
建築フェーズにおける重要なルール
- 神罰カードの扱い:
- 建築家は神罰カードを「捨てる」ことも「親方に渡す」こともできません。手札に保持します。
- 神の使いが手札に 1 枚以上の神罰カードを持っている場合、必ず「親方に渡さなければなりません」。
- 狂信者が手札に 2 枚以上の神罰カードを持っている場合、必ず「親方に渡さなければなりません」。ただし、1 枚は必ず手札に残しておく必要があります。
- 親方の神罰カード処理:
- 受け取ったカードの中に神罰カードがあった場合、必ず自分の手札のカード 1 枚と交換します。ただし、親方の役職に応じて振る舞いが変化します。
- 建築家
神罰カードを受け取った瞬間、親方(建築家)は狂信者となります。 - 神の使い
神罰カードを受け取っても、神の使いの役職に変化はありません。受け取った神罰カードは、次の建築フェーズ以降に別の親方プレイヤーに渡すことで味方(狂信者)を増やすように立ち回ることができます。 - 狂信者
神罰カードを受け取っても、狂信者の役職に変化はありません。受け取った神罰カードは、次の建築フェーズ以降に別の親方プレイヤーに渡すことで味方(狂信者)を増やすように立ち回ることができます。なお、手札に神罰カードを持っている場合、その神罰カードは交換できません。
- 建築家
- 偶然にも親方の手札に神罰カードしかない場合(つまり、神罰カード以外に交換できるカードがない場合)、全ての神罰カードを公開し、その時点で神の使い・狂信者チームの勝利となります(神罰の確定)。
- 1 つの建築フェーズで親方が 2 枚以上の神罰カードを同時に受け取った場合、受け取った神罰カードを全て公開し、その時点で神の使い・狂信者チームの勝利となります(神罰の確定)。
- 受け取ったカードの中に神罰カードがあった場合、必ず自分の手札のカード 1 枚と交換します。ただし、親方の役職に応じて振る舞いが変化します。
- 封印カードの扱い:
- 親方は建築フェーズで封印カードを場に出すことができますが、このフェーズでは効果を発揮しません(実質的に捨て札となります)。
コミュニケーションに関する推奨事項
- 手札や選んだカードについて直接的な言及を避けることを推奨します。
- 「良いカードを持っている」や「今回はあまり良いカードが出せなかった」など、間接的な表現に留めましょう。
3. 終了条件判定フェーズ
- 塔の完成:塔が設計書カードの条件を満たした場合、建築家チームの勝利となります。直ちに、「封印フェーズ」に移行します。
- 設計書に記載されたブロックの数「以上」のブロックを積むことで完成とみなします。
- 山札の枯渇:塔が完成する前に山札がなくなった場合(カードを補充できない場合)、神の使い・狂信者チームの勝利となります。
- 神罰の確定:「建築フェーズにおける重要なルール」に基づき、神罰が確定した場合、神の使い・狂信者チームの勝利となります。
4. 手札補充フェーズ
- 建築フェーズに参加した建築家は、手札が 3 枚になるまで山札からカードを補充します。
- 建築フェーズに参加しなかったプレイヤーは手札をそのまま保持します。
5. 親方任命フェーズ
- 現在の親方は、自分以外のプレイヤーから次の親方を任命し、親方トークンを渡します。
6. 次のラウンドへ
- 終了条件が満たされるまで、ラウンドを繰り返します。
6. 建築家勝利時の封印フェーズおよび神罰フェーズ(逆転)
1. 封印フェーズ
- 封印カードの使用宣言
- 封印カードを持つ建築家は名乗り出て、封印カードの使用を宣言します。
- 神の使いと狂信者も封印カードを使用できます。
- 議論
- 全員で、誰が神の使いであるかを議論します。
- 複数の封印カード使用者がいる場合、誰が誰を封印するか直接相談することはできません。それぞれが独自に決定します。
- 封印対象の選択
- 議論後、封印カード使用者は一斉に封印したいプレイヤーを指差します(重複可)。
- 指差したプレイヤーに封印カードを渡します。
- 封印カードは 1 人につき 1 枚しか使用できません。
続いて、神罰フェーズに移行します。
2. 神罰フェーズ
- 狂信者の開示
- 狂信者は名乗り出ます。
- このフェーズでは議論や発言は禁止です(ルール確認を除く)。
- 神罰カードの使用
- 狂信者は一斉に、神の使いだと思うプレイヤーを指差します(重複可)。
- 指差したプレイヤーに神罰カードを渡します。
- 神の使いの開示
- 神の使いは名乗り出ます。
- 勝敗の決定
- 神の使いが受け取った神罰カードの枚数が封印カードの枚数以上であれば(神罰カード ≧ 封印カード)、神罰が実行され、塔は破壊されます。神の使い・狂信者チームの逆転勝利となります。
- 神罰カードの枚数が封印カードの枚数未満であれば、建築家チームの勝利となります。(封印成功)
7. その他の重要なルール
- 役職の公言禁止
- 神の使いと狂信者は自分の役職を公言してはなりません。公言したプレイヤーは親方になることができません。
- もし親方が自分が神の使いまたは狂信者であると公言した場合、親方トークンを前の親方に返し、新たな親方を選び直します。
- 誤って建築中の塔を倒してしまった場合
- 特にペナルティはありません。落ち着いて、もとの状態に積み直しゲームを再開しましょう。
- 捨て札の処理
- 捨て札はゲームから除外されます。山札がなくなっても捨て札はシャッフルして再利用しません。
- 手札の上限
- 手札の上限は 3 枚です。これを超えることはできません。
- 親方が狂信者になった場合
- 親方が神罰カードを受け取って狂信者になった後も、親方としての役割を続行します。
- 封印カードを持つ建築家がいない場合
- 封印フェーズはスキップされ、神罰フェーズに移行します。
- プレイヤー間のコミュニケーション
- 建築フェーズ以外でも、プレイヤー間の会話や情報交換は自由に行えます。ただし、役職や手札に関する直接的な言及は避けるべきです。